大阪市の民泊・簡易宿所の避難経路図
大阪市では、宿泊室ごとに避難経路図を貼ります。その部屋から、避難口と避難器具(避難はしごなど)までの道すじを示した図です。大阪市火災予防条例第52条で決まっています。
このページは、大阪市消防局の公開資料(2026年10月に確認)をもとにまとめています。最終的な判断は、所轄の消防署(予防担当)にご確認ください。
- 根拠
- 大阪市火災予防条例 第52条
- 貼る場所
- 宿泊室ごと・室内の見やすい箇所
- 示す経路
- その部屋 → 避難口・避難器具
第52条に書かれていること
大阪市消防局の手引きは、第52条の内容をこう説明しています。
宿泊の用に供する各室内の見やすい箇所に、当該室から避難口及び避難器具設置場所に至る避難経路図の掲出が必要です。
ポイントは3つです。宿泊室ごとに1枚貼ること。室内の見やすい場所に貼ること。経路の行き先に、避難口だけでなく避難器具も入れることです。バルコニーに避難はしごがあるなら、そこまでの経路も描きます。
大阪市消防局は、簡易宿所・特区民泊・届出住宅を、消防法令上「旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの」(消防法施行令別表第1(5)項イ)として扱います。ただし、家主が不在にならない旨を届け出た届出住宅で、宿泊室の床面積の合計が50㎡以下なら「住宅」として扱われます。その場合も、住宅宿泊事業法第6条で避難経路の表示は必要です。
大阪市消防局「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に係る消防法令適合通知書交付申請の手引き」(火災予防条例第52条の記載あり) · 大阪市消防局「民泊サービスに係る消防法令の適用について」(2026年5月30日更新) · 住宅宿泊事業法 第6条・第7条
- 現在位置(その宿泊室)
- 避難口(玄関など)までの経路
- 避難器具(避難はしご・避難ハッチなど)までの経路
- 消火器など、設置している消防用設備の位置
- 火災の伝達方法と、避難上の留意事項(外国語の併記も)
上の2つは第52条の内容です。残りは全国共通の目安(消防庁のリーフレットなど)です。詳しくは書き方とチェックリストをご覧ください。
消防法令適合通知書の図面とは、別のものです
大阪市保健所に簡易宿所の許可申請や住宅宿泊事業の届出をするときは、消防法令適合通知書を添付します。通知書は、所轄の消防署長に交付申請をして、検査で消防法令に合っていると確認されたあとに交付されます。
流れは次のとおりです(浪速消防署の案内)。
- 大阪市保健所への相談・申請内容の確認
- 消防署への事前相談(予定地、建物全体の図面、施設の詳細図面などを用意)
- 交付申請(検査日の調整)
- 書類審査
- 検査(立会いが必要)
- 交付(検査のあと1週間ほどかかります)
浪速消防署は、電話での相談は受けていないと案内しています。施設を新たに使い始めるときは、使用開始の7日前までに「防火対象物使用開始(変更)届出」も必要です。
大阪市消防局 浪速消防署「民泊をはじめようと考えられている事業者さまへ ~消防法令適合通知書交付申請~」 · 大阪市消防局「民泊サービスに係る消防法令の適用について」(2026年5月30日更新)
| 申請に添付する平面図 | 避難経路図(第52条) | |
|---|---|---|
| 使い道 | 消防法令適合通知書の交付申請 | 宿泊室に貼る |
| 書くこと | 施設がある階の平面図に、ベッド・消防用設備等・火気使用設備等 | 現在位置と、避難口・避難器具までの経路 |
| 読む人 | 消防署 | 宿泊者 |
| EvacMaker | まだ作れません(今後対応予定) | 作れます |
3つの図面の違いは民泊の届出図面3点にまとめています。
特区民泊は新規受付が終わりました
大阪市消防局のページによると、特区民泊(国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業)の新規受付は、令和8年5月29日で終了しました。
すでに営業している施設は、これまでどおり消防の決まりを守る必要があります。大阪市消防局の特区民泊向けの手引きにも、第52条の避難経路図の掲出が挙げられています。部屋の模様替えや家具の移動で経路が変わったら、図も直して貼り直してください。
大阪市消防局「民泊サービスに係る消防法令の適用について」(2026年5月30日更新) · 大阪市消防局「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に係る消防法令適合通知書交付申請の手引き」(火災予防条例第52条の記載あり)
- 住宅宿泊事業(届出住宅):大阪市長への届出が必要です。
- 簡易宿所営業:旅館業法の許可が必要です。
- どちらも、消防法令適合通知書を添付します。
窓口は大阪市保健所(健康局)です。消防の相談は所轄の消防署(予防担当)へ。
第52条に合わせた形で作れます
大阪市プリセットでは、宿泊室ごとに1枚、A4で作ります。避難はしごを図に置いたのに、そこまでの経路が引かれていないときは、出力の前にお知らせします。
ただし、消防署の検査に通ることを約束するものではありません。下書きを印刷して、事前相談に持っていくと話が早く進みます。
よくある質問
- 大阪市の民泊では、どの部屋に避難経路図を貼りますか?
宿泊に使う部屋ごとです。大阪市火災予防条例第52条は、宿泊室の中の見やすい場所に、その部屋から避難口と避難器具の設置場所までの避難経路図を掲出するよう求めています。部屋ごとに現在位置が変わるので、1室に1枚作ります。
- 家主居住型でも避難経路図は必要ですか?
大阪市消防局は、家主が不在にならない旨を届け出た届出住宅で、宿泊室の床面積の合計が50㎡以下なら、消防法令上は「住宅」として扱うとしています。それでも住宅宿泊事業法第6条で避難経路の表示は必要です。
- 特区民泊の避難経路図はどうなりますか?
特区民泊の新規受付は令和8年5月29日で終わりました。すでに営業している施設には、消防の決まりがこれまでどおりかかります。大阪市消防局の特区民泊向けの手引きにも、第52条の避難経路図の掲出が挙げられています。
- 消防法令適合通知書の申請に、避難経路図を出すのですか?
浪速消防署の必要書類の一覧に、「避難経路図」という書類はありません。求められるのは、各階の平面図にベッド・消防用設備等・火気使用設備等を書き込んだ図などです。避難経路図は施設に貼るものなので、検査の前に各部屋に貼っておきましょう。
- 大阪の民泊に必要な消防設備は何ですか?
建物ごとに違うため、所轄の消防署(予防担当)への事前相談が必要です。大阪市消防局は、簡易宿所・特区民泊・届出住宅を消防法施行令別表第1(5)項イとして扱い、用途に合った消防用設備等の設置、防炎物品の使用、防火管理者の選任などが義務付けられることがあると案内しています。
大阪市消防局「民泊サービスに係る消防法令の適用について」(2026年5月30日更新) · 大阪市消防局 浪速消防署「民泊をはじめようと考えられている事業者さまへ ~消防法令適合通知書交付申請~」 · 大阪市消防局「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に係る消防法令適合通知書交付申請の手引き」(火災予防条例第52条の記載あり) · 住宅宿泊事業法 第6条・第7条